音楽と瓦礫撤去

昨日演奏を聞きにきてくれた皆さま、
ありがとうございました。

ひとつひとつ積み上げてきたもの上に、
この日もまたひとつ、積み上がった気がします。
ときわさん(vo)のマイペースは、
地震のときも変わらず、
ゆっくり、ひたすら、前に進んでいきます。
とくに地震だチャリティーだといって
大金を集められる身分じゃないですが、
このマイペースが人にやすらぎを
与えるんだよなあ、と思いながら
横でギターを弾いていました。

演奏後外に出ると、
青山の街は、照明が普段の半分以下。
なんだかパリみたいです。
これでいいよね〜。

街行く人の数も半分以下。
これは、イカン。
こういう時こそ、
外に出て金を使おうと思う。

原発も、津波も、
人災、天災、
まったく全貌は見えてきません。
全貌をつかんだ気になりたい、
っていうメディアや人々の行動は目に付くが、
ぜんぜん、ぜんぜん、
まやかしだと思います。
全貌をつかめば、
罪悪感なく忘れ去ることができるからです。

今はひたすらマイペースに
いわば瓦礫を片付け続ける。
ただそれだけの日々を、
着実に過ごしていこうと思います。
ぼくはこれまで、
そうやって自分やまわりの瓦礫を撤去しながら
音楽をやってきました。
上も下も見ず、ただただひたすら、
目の前にある瓦礫に向き合うのみです。
こうしてきたおかげで、
楽しく美しくなった音楽が今あるから、
これでいいんだと思います。

演奏後、
自分の顔がガラスに映ったのを見ると、
もう温泉に入った後みたいな
ホクホクの顔してました。
これでいいのだ、って、
バカボン魂です。