無心ベッド。

フランス映画祭にて、映画「行け、生きろ、生まれ変われ(Va,vis et deviens)」(ラデュ・ミヘイレアニュ監督)を観る。エチオピアとユダヤ教をめぐる実話に基づいた作品。題材がユニーク、手法はハリウッド的で分りやすい。この映画祭、どの作品も2回きりの上映で、今作は監督、主演俳優の舞台挨拶付き。
さて、新品で買ったベッドが届いた。引っ越ししてから4ヶ月目で、再びベッド生活に戻る。これは、寝るってことを大事にしようという決意表明のようなもの。
作曲家A・C・ジョビンは、朝起きて、朝飯の前に曲を書くということで、覚醒と睡眠、意識と無意識の交錯するときに創作してたそうである。ある人が本人に聞いたお話。なるほど確かに、意識だけでも、無意識だけでも、良いものは出来ん、と、分ってはいたが、たとえばすっかり覚醒してる普通の状態で、無意識を引き出す、ってのは苦労するわけです。人間普通、どこかで考えながら何かしてるから。
「無心」って言葉がその状態に近いか。意識と無意識の間、って意味で。単に無意識ってことじゃない。バッターボックスに立ったときに、いかに無心でいられるか、ってことと似てる。打席でいろいろ考えるんだけど、でもバットは無意識で振る、という感じか。
だから、
本とCDと楽器の谷間で申し訳なく寝るのはよそう
って思うわけです 笑。そのためのベッド。現状、なんだか目覚めが悪かったから。


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