吉本隆明講演@三茶。

急きょ誘ってもらったので三茶の昭和女子大学に
行って吉本さんの講演を聞いてきました。
ぼくはこれとかこれを読ませてもらったことがある、
という程度だけど、
知らないうちに影響を受けているにちがいないと思う。
「日本人にとって言葉とは何か。その根幹は沈黙である」
ということを軸に経済学、文学、芸術、表現のことが
複雑に絡み合う。
「芸術の価値は沈黙と沈黙の間の
(幹と根)の間の交換価値である。」
著作を読んでいる人ならああ、あれのことかと思える
部分が多かったと思うが、
何せ「戦後思想界の巨人」がライブでその思想の全貌を
語ったのだ。
すごいものに立ち会ったな、という感じは、
ジョアン・ジルベルトの来日公演と同じ。
3時間話しても終わらなくて、イトイさんのストップで
ようやく幕、でした。
個人的にはドラッカー「日本画の中の日本人」の
日本における芸術の「沈黙、空白」の美学と通じる
お話に、日本人でありながらそこまで日本というものを
外から冷静にとらえることができるんだ、と感銘を受けました。
しかしそれにしても、この手の講演にはあるまじき
「きれいな女の子」の多さ。
ムサいオヤジばかりかと思ってましたが。
その子たちが3時間トイレにも行かずじっと黙って
「戦後思想界の巨人」の話を
やや「?」がついていながらも
静かに聞いているんです。
「ほぼ日ブランド」というと怒られそうですが、
ほぼ日の女子誘引力は本当にすごいなと思いました。


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