エレニの旅。

朝、久しぶりに銀座へ。映画「エレニの旅」(アンゲロプロス)。
第2次大戦で、とんでもない苦難に遭う女性の悲劇。見て直後の感想。映像は相変わらずすばらしいが、話がひたすら苦難の連続で、軽い気持ちで見に行くとあまりの重さに押しつぶされる。。
だからこれ1本で考えるとバランス悪いな、と思うのも束の間、何のことはない、「20世紀」を描く3部作の1作目であることを後で知る。
ギリシャの歴史とかギリシャ悲劇なんかとの関わりも気になるが、1度見ただけではそこまで読みとれなかった。とにかく残りの2作に期待が膨らむ。
日本語タイトル&コピー「エレニの旅—地に降る涙のように…、美しい旅への出発」。気持ちは分るが、重さを薄めてお客を引っ張ろうとしても無駄である。言うなら「戦争で全てを失い、奪われたギリシャ女の悲劇」だ。英語タイトルは「The Weeping Meadow(涙を流す草原)」なんだし。悲劇のカタルシスは、日本では今や娯楽になりにくいのか。


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