さらば雑木林。

我が家のまわりは、
畑、雑木林、竹林、
米の自販機、野菜の即売所、
などなど結構ありまして、
世田谷区の最後の秘境です。

公園、とかじゃなく、
雑木林、竹林、っていう
「目的や意味がない」自然が
気に入って引越してきました。

タクシーや荷物の配達の車が、
昼休みに、
雑木林のわきに車をとめて
ご飯食べたり、
昼寝したりしてるんですよ。

そういう「ムダな時間」を過ごすには、
公園じゃなくてやっぱ雑木林が断然気持ちいい、
という感覚。

さすがタクシーの運ちゃん、
休み方も分かってるな、って思いながら。

「目的や意味がない」場所が
どんだけ大事かってこと。

それが最近、
異変が起きました。

畑がつぶされて
家が10軒建ち、
雑木林もなくなって
家が5軒建ち。

ついに最後の砦、
竹林が、昨日さら地になり、売地になりました。

そうです、3年前に大地主の
おじいちゃんが亡くなったのでした。
雑木林、竹林などなど、
「目的や意味がない」ものを
たんまり所有してたのは、
ひとりのおじいちゃんだった、と。

そこにお孫さん夫妻が越してきて、
「いらないもの」をどんどん処分している様子。

そらあ相続の税金かかりますわな、
仕方ない。

ただ、個人的に、かなり残念。

竹林には鳥の群れが渡って
子作りをしていたが、どこへ行ったのか。

雑木林に群がっていたタクシーの運ちゃんは、
どこで休むんだろうか、とか。

第一に、僕自身の気持ちが、
ちょっと追い込まれてるんじゃないか、
って気もします。
引越しのことを考えるかぁ〜。

うつ病や自殺が激増してる理由なんて、
こんな簡単なこととちがいますか。

音楽もそれ自体では
お腹がふくれたりしないし、
役立つ便利情報でもない、
「目的や意味がない」もの。

雑木林を大事にする気持ちと、
音楽を大事にする気持ちは、
同じだと思うんだけどな。