新MacBookに

ようやく買い替え。
Powerbook G4、5年間ありがとう。
僕含め、おそらく名古屋から大阪あたり出身の
人間は、基本、値切り魔です。
もちろん佐渡島にも電気屋で値切るのが好きな人は
いると思うが、皆が皆ってことはないだろう。
江戸が金貨、大阪が銀貨、
江戸時代のこの違いが大きいんじゃないか、
という話を聞いたことがある。
銀貨は金貨よりも細かい単位なので、
金貨ではムリな「ちょっとマケる」ことが物理的に可能だった、
という話だ。
あと、店員さんとの短いやりとりをも楽しみたい、というのが
自分にはちょっとある。
同じ店の同じ売り場でも、
スパッと限界値を言う店員さんもいれば、
ネチネチと1,000円ずつしか下げない店員さんもいる。
ということでスパッと下げてくれそうな、
40代そこそこの、オタクっぽくない、
声がデカくてイキのいい、自分の判断で
値下げできる立場の、中肉で目がきれいながんばり屋の、
男の店員さんを探して声をかける。
時間やお金に余裕があるときはそれでいい。
そうではなく、お金がない、でも今コレがないと困る、
というときの実戦的な方法もある。
楽器なんかは仕事で急にコレがいる、なんてこともしばしば。
そんなときはまず、それを今日すぐ欲しい、
という物欲を捨てることから始める。
つまり、「今日は欲しくないオーラ」をまとって店に入る。
欲しくてたまらない、という人は店員さんから見ると
「やりやすい相手」である。
まあ別に欲しくないんだけど、という人、
これに買わせるのは手ごわい。
かなり値が下がって当たり前、という信念、
希望の値段を聞かれても自分からは言わず、
そして時間帯は閉店間際。
商品にもよるが、これを守れば黙っていてもある程度は値が下がる。
そこからどんな会話で持っていくかは、
その都度ちがうので書きようがない。
このあたりは皆さんそれぞれいろんなノウハウが
おありだろう。
に「このギターいくらスか?」
店「書いてあるとおり42万だよ」
に「イヤ、なんも書いてないな〜」
店「38万。」
に「28万て書いてあるように見えるんスけど」
店「36万でいっぱいいっぱい。」
というジャブをかわしたり。
いずれにせよお金を使う側の方がラクで楽しいに決まっている。
この店員さんがお金払って僕の演奏を聞きにきたら、
と想像したときの、売り手と買い手の立場の逆転っぷりたるや。
店「なかなかよかったよ。」
に「ありがとうございます!」
ぼくのこの値切り感覚は、今までギターなどを買うときに、
店員さんと遊びながらも格闘してきたささやかな歴史の積み重ねである。
しかしウチの母のように、ドスのきいた
「もっとマケや〜」のひと声でがばっと下がる、
その境地にはまだまだ遠い。