歯石除去という癒し。

ギターのついでに、自分の体もメンテしよう、
ということで、
近所の歯医者さんに通って虫歯を1、2本治療。
ギター治すよりぜんぜん安上がりでした。
若い男の先生、ネットでも評判の歯科で、
手際よくスムーズ。プロの仕事だ。
最後に歯石をとってきれいにしましょうか、
ということで、歯科衛生士さんにバトンタッチ。
歯学部の教室の一番前でせっせと欠かさずノートをとって
いたんじゃないかな、という感じの
素朴な風貌の女子。
若いしヘタかな、でも練習になるんだったらいいや、
僕の歯でどうぞ、という気分で口を開く。
しかしこの女子、いざ作業に取りかかると
ものすごく丁寧に時間をかけて、
着実に一個一個、歯石をとっていく。
手際よくササッと上手にこなすのとは
正反対の、
着実に一歩一歩、自分の道を歩いていく、
そんな様子が歯をとおして伝わってきた。
ノートはきっと超きれいにとるタイプだ。
作業の「効率」を追い求める、
同じ給料なら早く済ませた方がいいじゃん、
同じ結果なら楽に済ませてあと遊ぼうや、
という今の世の中と全く反対の人であった。
同じ仕事を、手際の良い人なら20分だろう。
この日は結局1時間かけて、歯石をとり、
歯ぐきの状態を説明してくれ、
ブラッシングの仕方、
歯間ブラシのススメと、実際にそれを使ってまた説明、
僕が質問したら、歯の模型を持ってきて
また説明。
癒された。
この「早送り」の世の中で、
面倒がるということがまったくない。
歯ブラシの使い方まで教えてもらったのは、25年ぶり
くらいではないか。
ぼくはこの瞬間、完全に7才児であった。
すっきりしました、とお礼を言って
自動ドアの外に出た瞬間、寒風とともに
「早送り」の世の中がズンと肩に重くのしかかった。
そこで初めてこの「癒し」に気付いたのだった。
思い返せば、女子の仕事ぶりが、
というだけの「癒し」ではないのかもしれない。
口を開けているから言葉で会話しない。
目にのせられたタオルで目隠し状態のまま、
微妙な指の動きにあわせて口を右に開いたり、
という「無言のコミュニケーション」が心地いい。
若いコに浮かれたオヤジの戯れ言と笑いたければ笑えばいい、
歯石がついてなくても
歯石除去に行きたくなる不思議。
疲れたらまたここに来よう、と心に決めた、
あたらしい「癒し」を見つけた初春の午後。


4 Comments

  • システムエンジニアの年収 2009年2月21日 at 6:11 AM

    システムエンジニアの年収

    システムエンジニアの年収

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  • 23 2009年2月10日 at 11:28 PM

    悪い血だから出した方が良い、
    と女子が説明してくれてました^^。
    僕も割と出血多め[E:scissors]。

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  • いせとる 2009年2月10日 at 2:18 PM

    おおー。それはまさしく「癒し」ですね♪
    私は歯石除去でいつも血まみれになります・・・(^^;
    歯肉の問題かな。。

    Reply
  • 癒しの原理が2012年を救う 2009年2月10日 at 11:21 AM

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